子どもの「お願い」を叶えることが、いい子育てとは限らない理由|今治市の小学生向けプログラミング教室ベストスタディ
2026/09/29
ホーム›ブログ
保護者の方へ
子どもの「お願い」を叶えることが、いい子育てとは限らない
子どもの願いを叶えてあげることは、必ずしもいい子育てとは限りません。
いきなりドキッとする言い方をしてしまって、すみません。「え、子どもの願いを叶えるのって、悪いことなの?」と思われた方もいるかもしれません。
もちろん、叶えてあげること自体を否定したいわけではありません。子どもが喜ぶ顔を見たいのは、親として自然な気持ちです。僕自身も、毎日そう思いながら子育てをしています。
ただ、「どうやって叶えるか」によって、子どもが受け取るものが大きく変わってしまうことがある。今日は、僕が自分の息子との関わりの中で気づいたことと、教室での関わり方についてお話しします。
- 怒ったり粘ったりした末に願いが通ると、子どもは「怒れば通る」と学んでしまうことがある
- 教室でも「分からん」にすぐ答えを渡すと、自分で乗り越える経験が減ってしまう
- だからこそ「気持ちは受け止める。でも、成長に必要な経験は奪わない」を大切にしている
「もう分かった」と折れてしまう日、ありませんか
うちの息子は、一度「これやりたい」と言い出すと、本当にしつこいんです。最初は「今日はダメだよ」と伝えていても、なかなか引き下がりません。
そのうち怒り出したり、不機嫌になったりする。こちらも仕事の疲れがあったり、夕飯の支度があったりして、だんだん相手をするのが面倒になってきます。そして最後に、「もう分かった」と叶えてしまう。
正直に言うと、そのときの僕は「叶えてあげた方がこの子のためだ」と理由をこじつけていることもあります。でも本当は、自分が楽になりたかっただけなんですよね。
こういう場面、心当たりのある方も多いのではないでしょうか。忙しい毎日の中で、いつも理想どおりに関われる親なんていません。だからこれは、誰かを責める話ではなく、僕自身への反省も込めた話です。
子どもが受け取っているのは「怒れば通る」という経験
では、最終的に折れて願いを叶えたとき、子どもは何を学ぶのでしょうか。
大人からすると「今回だけ特別に」のつもりでも、子どもから見ると少し違って見えます。「怒れば通る」「粘れば通る」という経験として、心に残ってしまうんです。
そして、うまくいった方法は次も使いたくなるもの。次に「ダメ」と言われたときも、同じように怒ったり、粘ったりするようになります。これは子どもがわがままだからではなく、経験から学んだとおりに動いているだけなんですよね。
| 叶え方 | 子どもが受け取りやすいこと |
|---|---|
| 怒った末に叶える | 「怒れば、最後は通る」 |
| 粘った末に叶える | 「しつこく言えば、いつか折れてくれる」 |
| 気持ちを聞いたうえで決める | 「気持ちは分かってもらえた。でも、決まりは決まり」 |
もちろん、子どもの気持ちはしっかり受け止めたいです。「やりたかったんだね」「悔しいよね」と言葉にしてあげることは、とても大切だと思っています。
でも、気持ちを受け止めることと、言うことを聞いてあげることは別です。大人が言うことを聞いてあげることが、必ずしもその子のためになるとは限らないんですよね。
教室でも、同じことが起きています
実はこれ、教室でもまったく同じなんです。授業中、子どもたちからよく聞こえてくるのがこの言葉です。
「分からん」「できん」
作品づくりで手が止まったときに、子どもたちからよく出てくる言葉
このとき、どう関わるかで、その後の子どもの姿が変わってくると感じています。
すぐに答えを教えた場合
子どもはすぐに先へ進めて、その場はお互いに楽になります。
ただ、「困ったら誰かが教えてくれる」という流れができて、自分で考えて乗り越える経験は減ってしまいます。
一緒に考える場面をつくった場合
「どこまではできた?」「どこで止まった?」と聞きながら、答えそのものではなく、考えるきっかけを渡します。
時間はかかりますが、自分の力で「できた!」にたどり着く経験が残ります。
すぐに答えを教えるのは、家庭で「もう分かった」と折れるのとよく似ています。どちらも、その場を楽にする代わりに、子どもが成長するチャンスを一つ手放してしまうことがあるんです。
気持ちは受け止める。でも、経験は奪わない
だから僕は、教室でこんなふうに決めています。
「分からん」と言う子に、「分からんよね、難しいよね」とまずは気持ちを受け止めます。そのうえで、すぐに答えは言わずに、一緒に考える時間をとります。
もちろん、放っておくわけではありません。ヒントの出し方を変えたり、少し前の段階に戻ってみたり、その子に合わせて関わり方を工夫します。大切にしているのは、最後の「できた」を子ども自身がつかむことです。
自分で考えて乗り越える経験を重ねていくと、「分からん」と言ったあとに、もう一度自分で画面を見直す子が少しずつ増えていきます。こうした集中して取り組む習慣は、ほかの勉強にも生きてくると考えています。
ちなみに、この関わり方は教科書で学んだものではありません。僕自身がリアルタイムで子育てをしながら、失敗も含めて学んできたことを、そのまま教室に活かしています。
家庭でできる、小さな工夫
とはいえ、毎回きっちり向き合うのは本当に大変です。僕もできない日の方が多いくらいです。なので、完璧を目指すのではなく、できそうなことを一つだけ試してみるくらいで十分だと思います。
- 「ダメ」の前に、「やりたかったんだね」と気持ちを一言で受け止める
- 一度「ダメ」と決めたら、怒られても理由はくり返し同じ言葉で伝える
- 「分からない」と言われたら、答えより先に「どこまでできた?」と聞いてみる
- 折れてしまった日は、自分を責めずに「次はこうしよう」と切り替える
※どれも「必ずこうすべき」というものではありません。ご家庭のペースで、合いそうなものだけ取り入れてみてください。
まとめ
子どもの願いを叶えてあげたい気持ちは、とても大切なものです。ただ、怒ったり粘ったりした末に叶えてしまうと、子どもは「怒れば通る」という経験を積み重ねてしまうことがあります。
気持ちはしっかり受け止める。でも、その子が成長するために必要な経験までは奪わない。この二つを分けて考えるだけで、関わり方は少し変わってくるはずです。
今日からできることを一つ挙げるなら、次にお子さんが「これやりたい!」と言ったとき、答えを出す前に「やりたいんだね」と一言だけ返してみること。それだけでも、お子さんにとっては「分かってもらえた」という安心につながると思います。
ベストスタディでは、こうした「気持ちは受け止めて、考える経験は奪わない」関わり方を大切にしながら、代表の僕がひとりで授業をしています。実際の授業の雰囲気は、無料体験で見ていただくのがいちばん分かりやすいと思います。
無料体験は1回60分で、持ち物は何も要りません。保護者の方もご一緒にお願いしていますので、お子さんが手を止めたときにどんなふうに関わっているのか、ぜひ近くで見てみてください。
体験は1回60分。持ち物は何も要りません。
