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ゲームを取り上げるのは待って!親子の絆を深める心理学 | 今治市の小学生向けプログラミング教室 ベストスタディ

2026/04/23

「今すぐ、そのSwitchを窓から投げ捨てたい!」
「ゲームさえなければ、この子はもっと勉強するのに……」

毎日、約束の時間を過ぎてもゲーム画面から目を離さない我が子の背中を見て、そう思わないお母さんはいないのではないでしょうか。
宿題を後回しにし、ご飯の時間になっても無視、何度言っても「あとちょっと!」の繰り返し。親としての忍耐が限界に達し、「もうゲーム機を没収してやる!」と怒鳴ってしまう。そんな日々は、親にとっても子にとっても、本当に苦しいものです。

しかし、実はその「取り上げる」という最終手段、ちょっと待ってください。実は、ゲームを取り上げることが、かえってお子様をゲームに執着させ、親子関係を修復不可能なレベルまで悪化させてしまう可能性があるのです。

この記事のポイントを3行で
1. 強制的な「取り上げ」は、子供の反発とゲームへの執着を強めるだけの逆効果になる。
2. 親が「敵」ではなく「理解者」になることで、初めて親の言葉が子供の心に届くようになる。
3. 「何してるの?」という小さな共感の積み重ねが、子供の自発的な行動を引き出す鍵。

なぜゲームを取り上げても問題は解決しないのか?

「ゲーム機を取り上げれば、物理的にできなくなるんだから解決するはず」と考えがちですが、心理学的な視点で見ると、これは非常にリスクの高い行為です。

人間は、自分の大切なものや楽しみを「強制的に奪われる」と、喪失感だけでなく、奪った相手に対して強い敵意を抱くようになります。特に多感な時期のお子様にとって、ゲームは単なる遊びではなく、友達とのコミュニケーションツールであり、自分の世界そのものです。

その大切な世界を一方的に壊す親は、お子様の目には「自分のことを全く分かってくれない敵」として映ってしまいます。そうなると、以下のような悪循環に陥ります。

  • 隠れてやるようになる: 親の目を盗んで、夜中や外出先で必死にゲームをする。
  • 執着が強まる: 「いつ奪われるか分からない」という不安から、できる時に過剰にやり込もうとする。
  • 会話がなくなる: 「何を言っても無駄だ」と心を閉ざし、親子間のコミュニケーションが絶たれる。

このように、力ずくで解決しようとすればするほど、お子様の心はゲームへ、そして親から遠ざかっていくのです。取り上げるのは最終手段。その前に、まだできることがたくさんあります。

「仁王立ちの敵」から「横に並ぶ理解者」へ

約束の時間を守らないお子様に対して、あなたは今どんな姿で接していますか?
多くの場合、仁王立ちになり、険しい表情で、正面から「早くやめなさい!」「いつまでやってるの!」と責め立てているはずです。これはまさに、対立する「敵」の構図です。

お子様があなたの言葉を聞かない最大の理由は、あなたが「敵」になってしまっているからです。人間、敵の言うことを聞こうとは思いませんよね。むしろ、敵の攻撃からは自分を守ろうとするのが本能です。

ここで必要なのは、立ち位置を変えることです。正面から対峙するのではなく、お子様の横にそっと座る「理解者」になってみてください。

「ゲームは悪だ」「すべてのトラブルの根源だ」というフィルターを一度外してみましょう。お子様がそこまで夢中になっているものには、何かしらの魅力があるはずです。その魅力を知ろうとする姿勢こそが、関係改善の第一歩となります。

魔法のキーワードは『共感』

具体的にどうすれば「理解者」になれるのでしょうか。そのためのキーワードが『共感』です。
「共感なんて難しい……」と思うかもしれませんが、やることはとてもシンプルです。

ステップ1:興味がなくても「聞く」

お子様がゲームをしている時に、怒鳴る代わりにこう声をかけてみてください。
「なんのゲームしてるん?」
「今、どんな場面なの?」

正直なところ、ゲームの内容なんて興味がないかもしれません。モンスターを倒そうが、建物を建てようが、お母さんにとっては「そんなことより宿題をして!」と言いたいことでしょう。でも、ここはグッと堪えてください。

ステップ2:肯定的な反応を返す

お子様が「今はね、こういうキャラを育ててるんだよ」と答えてくれたら、「へえー、すごいね!」「そんなこともできるんや」と相槌を打つだけで十分です。
お子様は、自分の好きなものを否定せず、興味を持ってくれたことに、無意識のうちに深い安心感を抱きます。「お母さんは僕(私)の敵じゃないんだ」という認識が、少しずつ芽生え始めます。

今までの声掛け(敵) これからの声掛け(理解者)
「まだやってるの!早くやめなさい!」 「そのゲーム、今は何をしてるの?」
「ゲームばっかりしてバカになるよ!」 「そんなに夢中になれるってすごいね」
「約束守れないなら捨てるからね!」 「キリがいいところまであとどれくらい?」

信頼の貯金がたまると、言葉が「入る」ようになる

「そんな風に甘やかして、余計にゲームをやめなくなったらどうするの?」と不安になるかもしれません。でも、逆なんです。この「共感」の積み重ねは、心理学でいうところの「信頼の貯金」になります。

日々、「自分のことを分かってくれる」「味方でいてくれる」と感じている相手からの言葉は、驚くほど素直に耳に入るようになります。

しばらく共感の時間を持ち、お子様との空気が和らいできた頃に、「宿題はやった?」と聞いてみてください。今までなら「うるさいな!」と返ってきた言葉が、「あ、これからやるよ」とか「あと10分したらやる」といった、前向きな反応に変わっていくはずです。

なぜなら、お子様にとってあなたは「大好きなゲームの邪魔をする人」ではなく「自分の大切なものを尊重してくれる、信頼できる相談相手」になっているからです。人は信頼している人の期待に応えたいと思う生き物です。その心理を、否定ではなく共感によって引き出すのです。

おわりに:まずは今日、1分だけ隣に座ってみませんか

ゲームをめぐる親子喧嘩は、エネルギーを激しく消耗します。でも、そのイライラのもとを力ずくで排除しようとする前に、一度だけ、お子様の見ている景色を一緒に眺めてみてください。

「なんのゲームしてるん?」

そのたった一言が、冷え切った親子関係を温め直し、お子様の自律心を育てるきっかけになります。昨日まで敵対していた我が子が、笑顔でゲームの解説をしてくれるようになったとき、あなたのイライラはいつの間にか消えているかもしれません。

今日から、仁王立ちをやめて、隣に座る。そんな小さな変化から、新しい親子の関係を始めてみませんか?

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